/ Info / ハワイ/マオリ文化のシンボルの意味

ハワイ(マオリ族)のボーン・アートワーク

ボーン・カービング(骨を彫刻したもの)は、世界中の好戦的な原住民たちによって作られることが多い、神聖な工芸品です。
最近のハワイやニュージーランドのマオリによるボーン・カービング骨彫刻は、伝統的なものから最新スタイルのものまで多種多様で、美しいアクセサリーとして使用されいます。

ペンダントや宝石の他に、縫い針や釣り針などいろいろなツールが、骨から作られていましたが、それらはそれぞれの重要性にフォーカスした形でがすばらしい芸術品へと発展していきました。その多くは、石から作った道具を用い、何年もかけて作られていました。

敬意/愛を持って装身具として用いられてきたカービングは、持つ人の精神の一部を含んでいると考えられています。その意味において、たくさんの時間と距離を精神的なつながりをもたらしています。たくさんの世代の家族や、種族のメンバーが身に着けてきたカービングは、その全ての精神を含んでおり、実に大きく、強力な宝です。

どのデザインにも特別な意味や背景があります。

サークル(円):

サークルは、生命の環には始めや終わりや、継ぎ目がなく、私たちは皆、その環の一部だと言うことを意味しています。
この形は、愛、新しい生命、新しい生命の環の始まりとリンクするコルのような、ほかの要素を取り囲むのに使われます。アーティストにとっては、自身の頭と手と心を結合させて生み出した作品との関係や一体感を表現する形となっています。

海の生物(クジラ、イルカ、カメ):

長いカヌーで膨大な距離を進み、熱帯の海の恩恵を得たハワイ人/マオリ人にとって、海は常に大きな力を持つものでした。彼らは海の生物、特にイルカやクジラに対し、敬意を払っていました。
クジラは、その大きさと知性のため、母と子の家族愛を象徴とされてきました。
浜に打ち上げられたクジラは神からの贈り物として大切にされました。中でも骨が重宝され、宝石や工芸品として彫刻されました。そして時に、何世代にもわたって受け継がれてきました。
イルカは陽気さ、調和、有効の象徴、カメは海のナビゲータの象徴です。

へイ-マタウ(フック)::

マオリ語でHei-Matauといわれる釣り針をモチーフにした形状です。繁栄、豊饒、強さ、海に対する敬意を表現しています。また、(特に水上の旅行者の)旅立ち、門出などに際しての幸運のお守りとしても 使われます。Hei-Matauは、ハワイ/マオリの人々が大きな敬意を持つ、力と権限の象徴であり、実用的な釣り道具として使われ、海の生き物に対する敬意の印として掲げられました。

コル:

コル(Koru)はニュージーランドを象徴する植物であるシダの芽が開花する瞬間をとらえてデザインされています。生命の誕生と純粋さを表し、また平和、静寂、精神性、再生や新しい始まりといった意味も内包しています。

マナイア :

マナイア(Manaia)鳥の頭と人間の身体、そして魚の尾をもつマオリ族の神話上の生物で、現世と精神世界とを行き来するメッセンジャーであるといわれています。 身につける者の精神性の高さを象徴し、魔除けのお守りとしても使われます。

ツイスト:

ツイスト(Twists)は、その形状から人と人との結び付きとその永続性を表して います。
家庭、友人、男女間の恋愛などの人間関係の調和と成就の意が込められており、また先住のマオリ族と開拓者の白人との文化的融合・融和を表しているともいわれます。